北京東城区の禄米倉胡同には、北京で最も良く保存されている明時代の智化寺が隠れています。雍和宮、潭柘寺などの名所に比べて、智化寺はそれほど有名ではなさそうです。
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なし 北京東城区の禄米倉胡同には、北京で最も良く保存されている明時代の智化寺が隠れています。雍和宮、潭柘寺などの名所に比べて、智化寺はそれほど有名ではなさそうです。
智化寺の一番美しい季節は春です。この頃はちょうど立春になり、まさに「勝春の季節」にあります。ここにある古い梨花の木も春の気配を感じ、雪のような花びらが風に舞い、香りが漂っています。古音を聞きながら、快適に過ごすことができます。
「智化」は「仏の知恵を衆生に伝える」という意味です。ここはもともと明の時代の宦官である王振が、宋の「伽藍七堂」をまねて建てた家廟です。その後、明英宗に「報恩智化寺」と名づけられました。
智化寺の蔵殿内には、北京で唯一の明の時代の転輪蔵(仏教の寺院内等に設けられる経蔵の一種である)が保存されています。階段から上に登ろうとすると、殿堂に入っていなくとも、目の前の景色に魅了されます。近くに行ってちゃんと見ると、観音の六字真言、八宝図案、梵文経呪、枝纏蓮花などが、まるで梅に鶯のように絶好の取り合わせです。華麗なる彫刻は迫力と繊細さを兼ね備え、歳月の痕跡を窺うことができます。
輪廻蔵の上には、大金翅鳥と護法の竜女...
北京東城区の禄米倉胡同には、北京で最も良く保存されている明時代の智化寺が隠れています。雍和宮、潭柘寺などの名所に比べて、智化寺はそれほど有名ではなさそうです。
智化寺の一番美しい季節は春です。この頃はちょうど立春になり、まさに「勝春の季節」にあります。ここにある古い梨花の木も春の気配を感じ、雪のような花びらが風に舞い、香りが漂っています。古音を聞きながら、快適に過ごすことができます。
「智化」は「仏の知恵を衆生に伝える」という意味です。ここはもともと明の時代の宦官である王振が、宋の「伽藍七堂」をまねて建てた家廟です。その後、明英宗に「報恩智化寺」と名づけられました。
智化寺の蔵殿内には、北京で唯一の明の時代の転輪蔵(仏教の寺院内等に設けられる経蔵の一種である)が保存されています。階段から上に登ろうとすると、殿堂に入っていなくとも、目の前の景色に魅了されます。近くに行ってちゃんと見ると、観音の六字真言、八宝図案、梵文経呪、枝纏蓮花などが、まるで梅に鶯のように絶好の取り合わせです。華麗なる彫刻は迫力と繊細さを兼ね備え、歳月の痕跡を窺うことができます。
輪廻蔵の上には、大金翅鳥と護法の竜女が刻まれています。そこから見上げると、毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)が蓮の真ん中に座っています。遠くから眺めると畏敬の念がわいてきます。
蔵殿に入ってみれば、藻井は更に美しいです。下の四角で上は丸い。幾重にも重なり合い、金・緑・赤・青が美しく輝いています。いくら歳月が経っても、目を奪わんばかりに鮮やかで、当時の職人魂を感じることができます。
智化寺の最大の建物といえば、上の万仏閣と下の如来殿です。殿内に入り、泰然自若な如来や、沈黙の諸仏、壁の上に飾られた仏壇などが見えます。9000数尊の仏像は形態がそれぞれ違い、殿内にあった藻井も凄艶でした。残念ながら、1930年代に海外に流失し、現在はネルソン・アトキンス美術館の中国廟展示場に安置されています。
都会の喧噪を離れ、時間の流れが聞こえるここに、残されたのは、まだらな痕跡だけです。
毎日午前十時と午後三時に、智華殿で京音楽の公演が行われ、ゆっくりと優雅な曲を鑑賞することができます。特別イベントを除き、通常公演は毎日楽しめます。
この「京音楽」とは明時代の宮廷礼楽であり、民間から発祥し、中国の古典音楽の「生きている化石」と称され、中国の初の無形文化遺産の一つでもあります。
そのリズムは毎日のように演奏され、五百年一日の如し、時代を輝かせています。
歴史の出会いとは、時間と空間の偶然かもしれません。智化寺院から北に眺めると、近くに白い半円玉の現代建築が見えます。それは「銀河SOHO」と呼ばれる建築家のザハの名作です。雪山のように高くそびえている現代のランドマークは、古寺仏音と共に、南から北まで、タイムスリップのように昔の埃と今時の影を同時に表しています。
庭をぶらぶら散歩し、じっくりとお寺の雰囲気を味わいましょう。度重なる変遷を顧み、精巧な仏像を観賞し、歴代の仏典を拝見しましょう。世の変転を忘れ、優雅な古楽の弥音に耳を傾け、この瞬間、時間はまるで止まったように感じます。