定州貢院

　河北省定州市東大街草場胡同に位置する定州貢院は、清の乾隆3年（1738年）に建設され、道光14年（1834年）に拡張されました。中国北部では唯一のよく保存された封建社会の中で秀才や貢生の学生を選抜するための試験場であります。面積は2.21ヘクタールで、建築面積は1,547平方メートルです。メインの建物は、号舎と魁閣という2つのグループの建物を組み合わせたものです。号舎は山側を正面とします。魁閣は号舎の南側にあります。中心が高く、両側が低いことで、奇妙な外観を形成し、定州貢院の特徴となっています。魁閣の2階には「魁星」が祀られています。大堂は号舎のすぐ北側にあり、受験者が書類を提出し、試験官が封印する場所です。後楼は、武道家の競技を見る場所であり、宿泊施設としても使われています。定州貢院は規模が大きく、威厳があり、清朝の建築の特徴を反映するとともに、地方の建築の柔軟性も持っています。清朝の地方の建築芸術と科挙（隋唐時代から始まり清末に廃止された文武官吏登用制度）を研究するための実物資料となっています。

　建築様式

　貢院は、南に面した中心軸のレイアウトで、現在、中心軸の文場部分の影壁、門、号舎魁閣、大堂、後楼という5つの主要な建物があります。規模の大きい東西の対称的な建築です。

　科挙

　定州貢院は、郷試や会試が行われる場所で、文科系と武科系の2つの試験場があります。 清朝時代、定州には227人の挙人がいました。「天下第一循吏」と呼ばれる明朝初期の馮玉祥氏の先生である王瑚氏、そして「有事无事奏三本」と呼ばれる有名な郝浴氏は、ここで試験を受けました。

　営業時間：8:00～17:00