月壇公園

　日壇公園と対称的に、北京市内の西側には、月壇公園があります。北京の地図を広げてみると、故宮を中心に日壇公園（東）、月壇公園（西）、天壇公園（南）、地壇公園（北）があるとこがすぐに分かります。「壇」とは、皇帝が祈りを捧げる場所のことで、昔は「皇室の庭」とも言われていました。

　月壇公園は北京市の西城区に位置し、明と清両時代の皇帝が夜明神(月のこと)と空に浮かぶ星々を祭った場所であります。北京の著名な「五壇八廟」のひとつであり、夕月壇とも言います。早くは周代に、春になると太子が太陽を、秋になると月を祭っていたという説があります。現在の月壇は明の時代、1530年に建てられ、清の時代に修繕されたものであり、中華人民共和国成立後は修繕が行われ、1955年に公園となりました。 　

　公園は南北ふたつの部分に分けられ、北側は赤いレンガと緑の瓦の建物が特徴的です。南側は新しく整備され、自然と祭壇が融和して美しいです。月壇公園には古代の庭園がいまだに残っており、祭壇以外にも見どころがあります。祭壇の周りは塀で囲まれ、天門、神庫、具服殿などの古い建物が残っております。 　

　2006年5月25日、月壇は明と清の古い建物が残っているために国務院より全国重点文物保護単位に指定されました。