三里河公園

　北京の前門三里河といったら、最も趣きがあるのは景観長廊です。全長900メートルの河（川）を沿ってそぞろ歩きすると、まるで南国情緒あふれた水郷に足を踏み入れたような気がします。しかも、伝統的な北京ならではの雰囲気が感じられています。
　三里河公園で河畔の遊歩道に沿って歩くと、池に浮かぶコクチョウの姿が見られます。石橋の端っこに着くと、より生命の息吹が感じられます。河畔の草むらでは、アヒルは群れを成して休んでいます。河の中には錦鯉が泳ぎ、人々の後についています。石畳みの道から木製の桟道にかけて、草木が生い茂っています。河のほとりでは、農耕景観が楽しめます。住民の家を通る時、雄鶏の鳴き声も聞こえます。しかも、河のほとりには「春風習習」と「GoGoGood」といった人気なカフェがあります。
　ここはリフォームされましたが、依然として生活感とレトロ感が漂っています。路地を通るたびに、いつも古めかしい道路標識が目に映ります。また、周辺に瓦屋根の家屋があり、近くの楼閣の屋根が見えます。かつてここには多くの会館、梨園が集まっていました。今でも近くには会館や、文化財として登録された古建築が多くあります。
　周辺の住民はこの小さい公園で一休みしたり、散策したりして、生活感とレトロ感を色濃く醸し出しています。また、人々は錦鯉、白鳥、アヒル、雄鶏などの動物と触れ合い、調和のとれた関係を保っています。複数の店舗は木々に包まれ、石畳みの道から木製の桟道まで点在しています。