皇史宬

　皇史宬は中国で保存されている最も完備された皇室公文書庫で、現在までで480年以上の歴史があります。中国第一歴史档案館のスタッフによると、「石室金匱」は昔の公文書収蔵の秘訣であるということです。「石室」とは石で建てられた部屋、「金匱」とは金属とクスノキ制の箱です。つまり、昔の人は公文を金属とクスノキ制の箱に置き、その箱を石で建てられた部屋に保管することで公文を収蔵していました。

　皇史宬はの土台、壁はすべて石で建てられ、殿内には梁と柱がなく、ドア、窓、梁など木材を利用すべき場所にも木を模倣する石材を使う本物の「石室」です。その南北の壁の厚さは6メートル、西東のは3メートルに達しています。地面から1.42メートルの高さになる石で作った台座があります。スタッフによると、この建築とその装飾はとても完備されており、防火と防湿の効果がよいです。冬は暖かく、夏は涼しく、温度がより安定し、公文書の保存には非常に適合しています。

　石で作った台座の上には150個以上の表面に水銀に溶かした金を塗った銅が包み、龍の模様があるクスノキ製の箱が並んでおります。それは、「金匱」と呼ばれています。一つの箱は平均して約1キログラムの金が使用されました。その工芸に細かく、機能も耐久性、防虫、防毒などすべてがそろっています。いまの公文を保管する「金庫」と似ています。「石室」と「金匱」は公文書を保護するための「二重保険」になりました。