燃灯塔

燃灯塔は通州区の北東、北運河の起点の側に位置し、北京地区で創建年代が最も早く、保存が最も完全な仏塔の一つであると同時に、通州地区の重要なシンボル的建造物でもある。「古塔凌雲」はかつて通州八景の一つだった。
燃灯塔は遼代に建設され、今から1000年以上の歴史がある。通州県誌によると、燃灯塔は北周時代に最初に建てられたもので、通州の有名な古刹・佑勝教寺内の重要な建築物だという。唐貞観7年（633年）、尉遅敬徳が再修理を監督した。後の元・明・清の3代で修繕や再修理が行われていた。1985年の修繕では、塔の屋根を改修したほか、塔婆の高さを5メートル高くし、相輪、円光、仰月宝珠などの塔婆部材を追加するとともに、2224枚の風鈴を全数補い、仏塔本来の歴史的容姿を完全に取り戻した。
れんが塔である燃灯塔は登れないが、造形のユニークさで勝負している。塔の底に立って見上げると、塔が幾重にも重なって雲の上に伸びているのが見え、塔の上には斗アーチがひさしを飛ばし、いたるところレンガの彫刻が古風で精巧で、2千枚以上の銅の風鈴が塔のひさしにぶら下がってチャリンチャリンと音を立て、清らかに遠くまで放送されている。
燃灯塔とそれに付設された佑勝教寺と文廟、紫清宮は共同で「三廟一塔」景勝地を構成している。「三廟一塔」は華北地区の比較的大きな三教合一の古建築群で、北京大運河文化の重要な担い手となっている。