北京751D-PARK

　夜の751D-PARKは、色とりどりの照明の下で、古い工場の重厚さと現代アートの軽やかな豪華さが織り成す、独特の文化的魅力を形成しています。 小柯劇場でのミュージカル、3Dミュージアムでのライブデジタルアートショー、植物園レストランでの「月下美人鑑賞モーメンツ」、ACE CAFEでのノンアルコールカクテルパーティーなど、様々な文化的活動があります。そこで、この場所は「眠らない街」である朝陽区のナイトタイムエコノミーの新しいランドマークとなっています。

　751D-PARKは、朝陽区のビジネス街を変貌させ、ナイトタイムエコノミーを促進させた成功例の一つです。創意料理、演劇公演、大衆音楽、デザイン展、文化サロン、ミュージックバー、書店などの消費地が集まっています。751D-PARKの運営者は、夜のファッションや文化の消費地を作るために、2019年9月から鉄道市場を公開する「Train Block」プロジェクトなどのプロジェクトを実行しました。パーク内の廃線跡に20両の古い鉄道車両を並べ、それぞれの車両が展示スペースになります。

　751D-PARKは、世界的に有名な798芸術区のちょうど向かい側に位置しています。かつては、中国の電子産業システムの唯一の基礎的な総合エネルギー供給会社であり、1954年に建設された北京の3大ガス供給工場の1つでした。北京の産業調整やエネルギー構造の変化に伴い、第751工場のガス生産は2003年に正式に終了しました。

　751D-PARK は、2007年を新たなスタートとして、北京ファッションデザインパークが正式に公開され、公園の大規模な改修が始まりました。2011年には、公園のほとんどの建物をつなぐ古い工業用パイプラインを基にして作られた空中歩道、スカイウォークが完成しました。スカイウォークを歩いていると、デザインがより立体的に見えてきます。旧ガス工場のプラントや設備は、巧みな改造が施されており、その強いコントラストと視覚的なインパクトは、来場者の記憶に残るものとなっています。今では、この空中歩道は公園の風景となり、デザイナーに愛されているだけでなく、来場者にとっては自撮りで遊べる重要なスポットにもなっています。

　脱硫塔、鉄道線路、石炭回廊など、北京の重工業の痕跡が公園内にはっきりと残っており、その上にそびえ立つ2つの大きな「タンク」も見られます。この2つの元大型ガスタンクは、それぞれ15万立方メートルのガス容量を持っていましたが、水道や電気などの設備を補強・改修した結果、最も広い記者会見ホールに生まれ変わりました。

　夜になると丸い水槽がカラフルにライトアップされ、国際的なブランドのファッション会議が集中的に開催されます。751D-PARKが徐々に首都の重要なトレンド文化の発信地となってきたことで、多くのデザイナーがここに居を構えるようになりました。統計によりますと、751D-PARKに入園した会社にはデザイナースタジオと補助企業があり、そのうち80％以上が服飾、建築、環境、家庭用品、自動車、音楽、文化・技術、ダブルクリエイション・インキュベーションなどの分野に集中しています。毎日1,500人以上のデザイナーが出入りし、毎年数百のファッションショーが開催されます。ファッションデザインのリソースが集まることで、古い工場地帯に活気が生まれています。